結膜炎といっても色々な原因で起こります。大きく分けて3種類です。
①細菌性
これはいわゆる細菌(バイキン)が結膜にすみついて炎症を起こすタイプのものです。
目やにが黄色い、あるいは緑色で、起床時にべったりくっついて眼が開けれないくらいといった症状が多いです。
このタイプの結膜炎は人にうつるものではありません。
治療は抗生剤の点眼になります。点眼を開始するとおおよそ3日-5日で軽快します。
②アレルギー性
アレルギーを起こす物質(抗原)が結膜で感作され、アレルギー反応が起こることによって結膜に炎症が生じます。
主な症状は眼のかゆみです。他の症状としては充血、目やに、ゴロゴロ感です。
治療の基本は抗アレルギー薬の点眼です。重症例では、弱いステロイドの点眼を併用する事があります。
もう一つ大事なのが、抗原からの回避です。アレルギーの原因は多岐にわたりますので、アレルギーの原因検索も大事です。原因が分かれば、対策を取る事が出来ます。例えば、花粉の飛散時期はおおよそ決まっていますので、その飛散時期の約2週間前から抗アレルギー点眼の予防投与を行い(初期療法)、発症時期を遅らせたり、症状を和らげる事も出来ます。また、ダニ、ゴキブリなどのハウスダストであれば、お部屋を清潔に保つことも症状軽減に役立ちます。
当院では主要8項目を調べるアレルギー検査も導入しております。検査自体は約20分で結果が分かり、注射針での採血は必要ありません。ご希望の方は受付窓口に検査希望の旨お伝えください。
http://www.phadia.com/ja/5/allergy/20/
③ウイルス性結膜炎
人にうつる結膜炎です。
夏になり、プールの時期になってきましたので、結膜炎、咽頭炎(喉の風邪)、発熱を3主徴とするプール熱(咽頭結膜熱)が最近はやってきました。アデノウイルスによるものです。
治療は点眼で対症療法を行います。
お家では、家族にうつらないように手洗いをしっかりする、タオルを別にしてもらう、入浴は最後にしてもらう等の感染予防が必要です。
症状がよくなった後、2日たたないと、学校や幼稚園などは出席できません。
気をつけないといけないのが、この結膜炎後に、角膜(黒目)に濁りを起こしてしまう事があります。それが、視力の発達時期(8歳まで)に生じてしまうと、弱視を来す可能性も少ないながらもありますので、結膜炎の症状が良くなってきた後も、定期的な眼科診察と視力の経過観察を行っていく必要があります。
眼が赤い、目やにが出るなどの症状があれば、早めに眼科を受診してください。
眼の事で分からない事があれば、何でも聞いてくださいね。
やなぎさわ眼科